restaurant rapide Quick バーガーチェーン クイック

「 ここ何年も Quick に行っていない。パリに行けば絶対にどこかに Quick があるはず( 彼 )。 」

 

と今回のパリ小旅行、「なんとしても Quick に寄る」というのが何時の間にか目的の一つになってしまっていました。

Quick  ( 英語の 「スピーディー」 から取った名前 ) は1971年にベルギーで開業され ( Schoten  と Waterloo  の2店舗。スーパーマーケットの駐車場に造られたとか。) 、1980年代にフランスに根を下ろしたマクドナルドと対抗するヨーロッパのハンバーガーチェーンの一つ。

写真の様な赤い看板、見たことがある方も多いのではないでしょうか。

2007年以降はフランス資本の会社になっています。

 

開業当時は毎日人の手でフライドポテト用のジャガイモが皮むきされていたとか。

 

フランスの第一号店はエクサンプロバンス はミラボー大通りのそれで、1980年7月19日に営業が開始されています。

そういえばエクスに住んでいた当時何度か Quick を利用することがありましたが、店内の壁にそのような記念のプレートが飾られていた記憶があります。

 

そんな Quick ですが。

 

1983年にルクセンブルクに進出すると同年にはサラダメニューが追加されたり、また Service au volant ( 直訳するとハンドルへのサービス ) つまり 「 ドライブスルー 」  ( フランスでは 「 ドライブ 」 と単に言う事が多いかもしれません ) が開始されました。

 

1997年にフランスから撤退する Burger King の一部を買い取り、1999年にはフランス国内に407店舗を持つまでになりました。

が、 

2001年にレユニオン島に店舗を出すものの、2000年1月にはオランダから撤退、2001年~2004年の間にフランス国内の33店舗、ベルギーの37店舗、その他16店舗、合計86店舗を閉店、また2001年末にはハンガリーから、そして2002年7月にはスロベニアから撤退せざるを得なくなってしまったように経営はそう簡単ではなかったようです。

 

その後時代の流れに沿って、全ての食品に栄養表示を載せる様にしたり、2007年にはじゃがいもに、2009年からはステーキにも塩を使用しないようにするなど、栄養管理の徹底を図るようになりました。

それでも営業不振からアルジェリアやロシア ( モスクワとトゥーラ ) 、スペイン ( バルセロナ )店舗の閉店は避けなれなかったようです。

 

なかなか難しいですね。巨大な敵マクドナルドがやはりいるからでしょうか。

そんな強大なマクドナルドに対抗するためでしょうか。

今日に至るまで Quick のみがハラルミート ( イスラム教の教えに則った認可食品 ) を使用しているとか。

 

2013年8月1日からはさらにラマダン(断食)用の営業時間(それまでの22時~23時閉店を0時~深夜1時に延長)を設けてもいるようです。

 

* 2010年頭、クイックチェーンのうち7店舗がハラル対応に即して豚肉を完全に排除するため、ベーコン入りの「バーガー・ストロング・ベーコン」の取り扱いを終了。ムスリム系顧客はこのクイックの対応を歓迎した。

2010年9月にはハラル対応店舗の数を20店舗以上に増やしている。

そんな20年以上の間ライバル争いをしているベルギー産 Quick とアメリカ産マクドナルドですが。

前者は7か国 ( フランス、ベルギー、ルクセンブルク、レユニオン、ロシア、ニューカレドニア、マルティニック ) で493店舗 ( うち80%がフランス国内 ) 、後者はフランス国内だけで1285店舗とかなりの差がついています。

それでもフランスのバーガーチェーンの26.5%を占める Quick はフランスでは唯一のマクドナルドの対抗馬と言えるでしょうか。

Mega Giant やLong Chicken、King Fishなどハンバーガーの名前からはヨーロッパらしさを感じることは出来ませんが、「他のハンバーガーチェーンと味に違いがある!!」と宣伝しているように Quick はマクドナルドの「甘味と酸味」に対して「塩味と苦味」を追及しているとのこと。

 

私の彼もパンの違いがどうのこうのというより、 Quick のソースが好きと言っています。
確かにそう言われれば Quick の方がソースに力を入れているような気にも。

私はマックより Quick よりロッテリアのテリヤキバーガー ( 今でもあるのでしょうか? )が 一番のお気に入りなのですが、残念ながらこちらでは食べることが出来ません。

 

左が Quick のメニュー例、真ん中がマックのそれ。

右は Quick のドリンクサービスコーナー。

全ての Quick 店舗にあるわけではないようですが、ドリンク付きのメニュー、或いはドリンクを単品で頼むとそれにあったサイズのカップを手渡されるので店内に設置されているマシンに行き自分で給仕します。パリのそれにはありました。

どの飲み物を選んでも自由ですし、何度でもお代り可能。

かと言ってそう何杯も飲む人もいないでしょうし、他のチェーン店と差別化を図り集客を産むには一つの良い案ではないでしょうか。

 

今回の旅行で Quick に2回も(!!)行けて(出発日のパリ近郊で、と帰宅日の高速道路のサービスエリアで)彼も満足していた様でした。

次回はいつになるでしょうか、ね。