またまたずるをして以下は2010年のブログから。
5月1日は「労働の祝日(メーデー)」。
第2次世界大戦下ドイツの占領下にあった政府が労働者の人気を呼ぼうと定め、その後1947年の解放後も政府はこれを引き継ぎ、有給の休日としたそう。
と言う訳で、フランスではこの日に働いた人は2倍の給料がもらえる大変有り難い日です。
一日働いて、二日分の給料、それは嬉しいでしょう!!
ところで、この日に町中を歩くと至る所で数本を束にしたすずらんが売られているのを目にします。
今年の相場は 1 ~ 2 本の束で 2 €、根の付いた 4 ~ 5 本束になったもので5 € といったところ。
5月1日には、日ごろお世話になっている人、愛する人、、、にすずらんを贈る習慣があり、貰った人には幸運が訪れるとされています。
この習慣が出来たのはルネッサンス期にさかのぼるそう。
幸運をもたらす花としてすずらんの束を贈られたシャルル9世 ( 16世紀 ) が大変喜んで宮廷の婦人達に自らも毎年贈る様になった事からと。
すずらんは春の訪れを代表する花でもあります。
そのすずらんが「労働の日」に結び付けられるようになったのは20世紀に入ってから。
「8時間の労働、8時間の睡眠、8時間の余暇」の要求のシンボルとされていた赤い三角形マークが野バラに置き換えられ、そしてその後1900年代に入ると赤のリボンで結ばれたすずらんに代わったそうです。
と言う訳で、町のあちらこちらでその辺で採って来たと思われるすずらんから、それでもきれいに包装されているもの、どこかの卸し(温暖な土壌のナント地方がその産地として良く知られています。年間生産高の 85 %がナント産。)に頼んで郵送してもらったもの、、、であろうすずらん達が売られています。
街頭販売は普段はもちろん許可を取らなければいけないのですが、この日は誰でも気軽に売る事が出来ます。子供たちがお小遣い稼ぎに、どこかのクラブがその資金集めの為に売っていたりと様々。
私ももちろん買わせて貰いました。
う~ん、幸せがやって来ると良いなぁ。
ちなみにこれは私の勤務するサロン・ド・テで売っていた物。下がチョコレートです。
読み返してみると懐かしいですね。
そしてこれが2014年度のすずらん。
彼が両親の家に咲いているのを摘んできてくれました。
他の町々でも見られていた光景かとは思いますが、もちろんこの町でも朝から子供たちが至る所で籠一杯のすずらんを抱えて人が通るのを待っていました。
パン屋の前は狙い目ですね。朝一番でパン屋に行くフランス人は多い上、お釣りを手に出てくる事がほとんどなので。
相場は変わらず一束2€でした。
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